TangemがバーチャルVisaカードによる非カストディアルUSDC決済を開始

クイックブレイクダウン 

• Tangem Payは、セルフカストディ型ウォレットから仮想Visaカードを使ってUSDCを直接支払うことを可能にします。
• 資金は決済時までオンチェーンに保管され、支払い時に1:1でUSDに変換されます。
• この機能は今月から複数の地域で順次展開され、EU/UKへの拡大は2026年に予定されています。

 

Tangemは、ユーザーが暗号資産の管理権を手放すことなく、セルフカストディと日常支払いを橋渡しする新機能を展開しています。同社は 11月6日に発表 し、Tangem Payという仮想Visaカードを導入したことを明らかにしました。これにより、ユーザーはセルフカストディ型ウォレットからUSDCを直接、オンラインおよび実店舗で支払うことができます。

Source: Tangem

オンチェーン残高でリアル決済

Tangem Payは、既存のTangem Walletアプリ内でノンカストディアル決済アカウントとして機能します。ユーザーはPolygonネットワーク上のUSDCをアカウントにチャージし、Apple Pay、Google Pay、またはVisaを受け入れる加盟店で支払いが可能です。

重要なのは、資金が購入の瞬間までオンチェーンに留まることです。チェックアウト時にUSDCはVisaの決済レール上で1:1でUSDに変換されるため、ユーザーは事前に法定通貨へ両替したり、中央集権型取引所を経由する必要がありません。

Tangemは、ウォレットがユーザー管理であることを強調しています。セキュリティシステムはデュアルキー構造を採用しており、ユーザーが1つの秘密鍵を保持します。発行パートナーのRainは、リアルタイムで取引を承認するための2つ目の鍵を保持します。

Rainは独自に資金を移動することはできず、本人確認はTangem Payのみに適用され、ウォレット全体には適用されません。

月額アカウント手数料や追加取引手数料はありません。ユーザーが支払うのは、標準的なPolygonのガス代と、海外取引時のVisa為替手数料のみです。

対応地域と今後の拡大計画

Tangem Payのアクティベーションは今月後半からウェイトリスト方式で開始されます。最初の対応地域は、アメリカ、ラテンアメリカ、日本、シンガポール、香港、オーストラリア、南アフリカ、UAEです。物理カード版は後日リリース予定です。

Tangemはまた、MiCA規制要件に合わせて2026年第1四半期にUKおよびEUへの拡大を計画していることを確認しました。1月には、Tangemが革新的な秘密鍵バックアップ技術でアメリカの特許を 取得 し、暗号資産ユーザーのセキュリティと利便性を向上させました。 

 

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