4ヶ月で10倍に急増！「市場予測のリーダー」Polymarketが150億ドルの評価額で資金調達を模索

今年6月、Polymarket社は評価額10億ドルで資金調達ラウンドを完了し、わずか4か月後には評価目標が120億～150億ドルの範囲に急騰した。

執筆：董静

出典：Wallstreetcn

ブロックチェーン予測市場は、評価額の爆発的な成長を経験している。

10月23日、メディアが関係者の話として伝えたところによると、予測市場プラットフォームPolymarketは投資家と初期資金調達交渉を行っており、評価額120億～150億ドルで資金調達を目指している。この数字は4か月前の評価額から10倍以上の急騰となる。

今月初め、ニューヨーク証券取引所の親会社であるIntercontinental Exchange Inc.（ICE）は、Polymarketに最大20億ドルを投資することを発表した。評価額は約80億ドル（調達資金を除く）となる。

同時に、Polymarketの主要な競合相手であるKalshiも現在、投資家からの資金調達オファーを受けており、評価額は100億ドルを超えている。この数字は数週間前に発表された資金調達評価額の2倍以上だ。

アナリストは、急騰する評価額は、ギャンブルと金融市場の融合が進む中で、投資家がこの急成長する新興業界に強い関心を示していることを浮き彫りにしていると指摘している。しかし、依然として重大な規制上の不確実性が残っている。

評価額が4か月で10倍以上に急騰

Polymarketの評価額の軌跡は驚異的だ。

Wallstreetcnの以前の記事によると、今年6月、同社はFounders Fundがリードした2億ドル超の資金調達を完了し、資金調達後の評価額は10億ドルだった。わずか4か月後には、評価目標が120億～150億ドルの範囲に急騰している。

今月初めに成立したICEとの取引は、この評価額の急上昇の重要な転換点となった。約80億ドルの評価額（新たな資金調達を除く）で、ICEはPolymarketに最大20億ドルを投資する。

この取引はPolymarketに資金と伝統的な金融市場からの信頼をもたらしただけでなく、創業者のCoplanをビリオネアの仲間入りさせた。

メディアが関係者の話として伝えたところによると、同社は現在、複数の投資家と初期段階の対話を行っている。設立5年のスタートアップで、現時点では収益はないが、今後は取引手数料の徴収によって収益を上げる計画だ。

予測市場業界の評価額ブームはPolymarketだけのものではない。主要な競合相手であるKalshiも現在、投資家からの資金調達オファーを受けており、評価額は100億ドルを超えている。この数字は同社が数週間前に発表した資金調達評価額の2倍以上だ。

今年6月、Kalshiは暗号ベンチャーキャピタルParadigmがリードした資金調達ラウンドで1.85億ドルを調達し、評価額は20億ドルに達した。わずか数か月で評価額が100億ドルを突破する見込みとなり、投資家が予測市場分野に強い信頼を寄せていることがうかがえる。

注目すべきは、評価額が急騰する中で、PolymarketとKalshiの最近の取引量も急増していることだ。

10月19日までの1週間で、両プラットフォームの取引量は20億ドルを超える新高値を記録し、昨年の米大統領選期間中のピークを上回った。

ウォール街とスポーツベッティング大手が参入

これらの急騰する評価額は、ギャンブルと金融市場の融合が進む中で、この急成長する新興業界に対する市場の強い関心を浮き彫りにしている。

ウォール街の金融機関やブックメーカーもこのトレンドに注目し、予測市場のリーディングカンパニーと次々に提携し、これらの新興企業が業界の構造を変える可能性を期待している。

水曜日、CoplanはPolymarketがDraftKings Inc.の予測市場事業参入時にクリアリングハウスとして機能すると述べた。Wallstreetcnの記事によると、米国のスポーツベッティング大手DraftKingsは、連邦規制下の取引プラットフォームを買収することで、正式に予測市場分野に参入した。

さらに、米国ナショナルホッケーリーグ（NHL）はKalshiおよびPolymarketと複数年の提携契約を結び、これらのプラットフォームと提携する初の米国主要スポーツリーグとなった。

スポーツ分野もまた、予測市場の重要な成長エンジンとなっている。NHLの参入は、主流スポーツ組織がこの新しい取引形態を受け入れ始めていることを示している。

以前、Kalshiは8月に取引アプリRobinhoodと提携し、同アプリ上でNFLや大学アメリカンフットボールの予測契約を提供することを発表していた。

Dune Analyticsのユーザーがまとめた公開データによると、Kalshiの8月の取引額は8.75億ドルに達した。Polymarketの月間取引額は8月に10億ドルに達している。

Wallstreetcnの記事によれば、市場アナリストのTarek Mansourは、NFLシーズン開始以来、Kalshiが4.41億ドルの取引量を処理したと指摘している。

規制の不確実性は依然として存在

評価額が急騰しているものの、予測市場は依然として重大な規制上の不確実性に直面している。

報道によると、米商品先物取引委員会（CFTC）はKalshiに新市場の開放を認めているが、伝統的にスポーツベッティングを規制してきた州のギャンブル規制当局は法廷で異議を唱えている。

Polymarketの規制ルートはさらに複雑だ。3年前、同社はCFTCから未登録のデリバティブ取引所運営の疑いで告発され、和解に至り、米国ユーザーへのサービス提供を禁止された。

今年7月、同社はフロリダ州に拠点を置くデリバティブ取引所QCXを買収した。

9月、QCXはCFTCからノーアクションレターを取得し、イベント契約に必要な一部連邦報告・記録保存要件が免除され、Polymarketの米国市場再参入への主要な障害が取り除かれた。

さらに、市場操作やインサイダー取引などの問題については、依然として未解決の法的疑問が残っている。