ブラックロックのRWAトークン、アバランチDeFiで活用可能に

大手資産運用会社ブラックロックの発行するトークン化ファンドBUIDLは15日、アバランチ AVAX -6.75% 基盤の分散型金融（DeFi）プロトコルEuler上で担保資産として 利用できるようになった。

これは、トークン化企業SecuritizeのsTokenフレームワークを通じて発行された、BUIDLと1:1で交換可能なERC-20トークン「sBUIDL」を活用することで実現している。

Securitizeの開発したsTokenフレームワークは、BUIDLのようなトークン化された製品をオンチェーンでさらに拡張することを可能にしている。

DeFiと伝統金融の新たな融合

BUIDLは、2024年3月にローンチされたトークン化ファンドで、当初は イーサリアム（ETH） 上で運用が始まった。現在、約30億ドル相当の短期国債とレポ契約を保有している。

その後は、SecuritizeのsTokenフレームワークを活用し構成可能なERC-20トークンに変換することで、アービトラムやポリゴンなど複数のブロックチェーンにも展開されている。また、Wormholeなどの相互運用プロトコルを通じてさらなる利用拡大が期待されている。

今回 アバランチ のEulerを介した統合により、sBUIDLトークンを担保にサークル（USDC）などステーブルコインの借入が可能となった。

さらに、借入を行ったユーザーは、BUIDLファンドによって生み出される原資産利回りだけでなく、アバランチのネイティブトークンAVAXの報酬が獲得できる。

資産運用の近代化とマルチチェーン展開

昨今の暗号資産（仮想通貨）市場では、現実世界の資産（不動産、債券、美術品など）をブロックチェーン上でトークン化する動きが活発化しており、その市場規模は200億ドルを突破している。

2030年までに10兆ドル市場が見込まれており、ブラックロックなどの大手参入や規制整備が進み、機関投資家の関心も高まっている。

今回のアバランチのDeFiとの統合は、伝統金融とDeFiの接続点として、今後のトークン化資産普及に向けた新たなマイルストーンとなる。