トルネードキャッシュ創設者ロマン・ストーム、米国裁判官が棄却を拒否し裁判へ

事件を却下するための動議が提出されたにもかかわらず、米国連邦判事は木曜日にTornado Cashの共同創設者であるローマン・ストームがマネーロンダリングの罪で裁判にかけられることを決定しました。

9月26日の電話会議で、ニューヨーク南部地区のキャサリン・ポーク・ファイラ地区判事は、米国司法省がストームに対して提起した3つの罪状を却下する動議を却下したと、DeFi Education Fundの最高法務責任者であるアマンダ・トゥミネリが述べました。

昨年8月の起訴状で、連邦検察官はストームが暗号ミキサーの1億ドル以上の犯罪収益の洗浄を「故意に助長した」と主張しました。

Tornado Cashの共同創設者であるローマン・セメノフと共に、マネーロンダリングを共謀した罪と国際経済緊急事態権限法に違反する共謀の罪で起訴され、それぞれ最大20年の懲役刑が科される可能性があるほか、無許可の送金事業を運営する共謀の罪で起訴され、最大5年の懲役刑が科される可能性があります。

ストームは、第一修正がTornado Cashソフトウェアの開発における彼の役割を保護していると主張しましたが、ファイラ判事はコードの「機能的能力」は第一修正で定義された言論ではないと述べたと、Coindeskが報じました。 連邦政府のマネーロンダリングや制裁回避との戦いは「言論の自由の抑圧とは全く無関係」であるとも述べたとされています。

ファイラ判事は、Tornado Cashが他の金融サービスや送金業者と「意味のある違いがある」とは思わないと付け加えました。

「ファイラ判事が起訴状を却下する動議を否定したことは、ソフトウェア開発者の自由に対する攻撃です」と、Variant Fundの最高法務責任者であるジェイク・チェルヴィンスキーは書きました。「これは法の歪曲であり、正義の悲劇として歴史に残るでしょう。」

暗号通貨ミキサーであるTornado Cashは、資金の出所と送信先を隠すことで暗号取引のプライバシーを提供することを目的としています。北朝鮮支援のサイバー攻撃組織ラザルスがこの目的で利用したと報じられています。

ストームの裁判は12月2日にニューヨークで開始される予定で、2週間続くと予想されています。一方、ロシア国籍のセメノフは依然として逃亡中です。