イーサリアム、8月で20％以上の下落｜22年6月並みの低水準

暗号資産（仮想通貨）のイーサリアム（ETH）価格はこのほど、8月に22%の下落幅を記録した。これは、2022年6月に起きたテラ崩壊時（-45%）並みの 数値となる。

一方、 ビットコイン（BTC） は-8％、その他の仮想通貨は全体で-5％の下落幅に収まった。

これは、仮想通貨アナリストらが、「ETH価格はすでに底を打っている、もしくは数週間で底を打つと予想できる。」と示唆している中で起こった。

投資家心理が悪化

ETH価格の下落は、以下のようなニュースがあったことで、投資家心理が悪化したことが要因と考えられている。

• イーサリアムの現物上場投資信託（ETF）の不伸
• ETH関連の投資商品から資金流出の進行
• イーサリアム財団によるETHの一部売却（給与や助成金の支払いのため）
• イーサリアムレイヤー2の台頭（ETHのバーン率減少とインフレの進行）
• イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創業者が「分散型金融（DeFi）は持続不可能だ。」と述べたこと

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また、米国の経済成長の鈍化なども、投資家がETHなどのリスク資産の売却につながっていると考えられている。

米国大統領選挙も影響か？

米国の大統領選挙も、イーサリアムに大きな影響を与えていると考えられている。

仮想通貨運用企業ビットワイズのマット・ホーガンCIOは、以下のように述べている。

「カマラ・ハリス氏がジョー・バイデン氏に代わって大統領候補となって以来、ETHは26.19%下落（BTCは-8.68%）している。そのためイーサリアムは、ビットコインよりも選挙結果に影響を受けやすい。」

これは、ビットコインが資産として受け入れている一方で、イーサリアムはスマートコントラクト機能が付いていることで、米証券取引委員会（SEC）による規制の影響を受ける可能性があるためだ。