仮想通貨取引所Gate.ioが日本市場への本格参入を発表

暗号資産（仮想通貨）取引所Gate.ioのリン・ハンCEOは28日、大型Web3カンファレンス「WebX2024」に登壇し、日本市場への本格参入を 発表した 。

同氏は、日本の明確な規制環境とユーザー保護の充実を評価し、Gate.ioの日本進出に向けた取り組みを明らかにした。

Gate.ioの日本進出戦略

ハンCEOは、WebX創設者の青木誠氏とのトークセッションで、Gate.ioが日本市場への本格的進出を決定したことを明かした。

同氏は「日本のように規制が明確でユーザー保護がしっかりとされている国は少ない」と述べ、日本の規制環境を高く評価した。

Gate.ioは、日本での 仮想通貨取引所 ライセンスの取得に向けた手続きを進めている。ハンCEOは、セキュリティを最優先事項とし、顧客資産の分別管理やコールドウォレットの利用を徹底する方針を示した。

差別化戦略と日本市場の重要性

ハンCEOは、過去にコインベースやクラーケンが日本市場から撤退した事例に言及しつつ、Gate.ioの差別化戦略を説明した。同社は、多様な仮想通貨の取り扱いと高度なセキュリティの両立を目指している。

Gate.ioによると、日本の仮想通貨取引所は金融庁と法律による厳格な規制下にあり、ユーザー保護が整備されている。

一方、グローバル規模では規制されていないトークンや交換業者が多く存在している。同氏は、この違いを重視し、日本の規制に準拠する姿勢を強調した。

Gate.ioの概要と今後の展望

Gate.ioは2013年に設立された仮想通貨取引所で、2,500種類以上の仮想通貨の取引サービスを提供している。無期限先物取引やNFT取引、デビットカード発行など、幅広いサービスを展開し、2024年8月時点で1,700万人以上の登録ユーザーを抱える。

同社は7月に日本国内向けサービスの終了を発表していたが、今回のCEOの発言により、日本法に準拠した取引所の開設準備が本格的に進行していることが明らかになった。

Gate.ioの日本市場進出は、国内の仮想通貨業界に新たな競争をもたらすと同時に、ユーザーにとってはサービスの選択肢が広がることを意味する。

今後、同社が日本の規制環境にどのように適応し、サービスを展開していくのか、業界関係者や投資家から注目が集まりそうだ。