グレースケール・ビットコイン・トラスト（GBTC）からの資金流出が新たな最低記録を更新し、前日から約90%減少した。これは、米国で発表された消費者物価指数（CPI）データを受け、ビットコイン（BTC）が反発したのと軌を一にしている。

ファーサイドのデータ によると、4月10日のGBTCからの資金流出は1750万ドルで、4月9日に記録された1億5490万ドルから大幅に減少している。これと並行して、ビットコインの価格は過去24時間で2.08%上昇し、コインマーケットキャップのデータによれば、現在7万474ドルで推移している。

ビットコインは3月分の米CPIが前年比3.5%増と発表された後、一時的に6万7482ドルの安値を記録した。CPIデータ連邦準備制度理事会（FRB）が金利の引き下げをさらに遅らせるのではないかという懸念が生じたためだ。ビットコインの価格は過去7日間で6万5600ドルから7万2668ドルの間で推移している。

グレイスケールのビットコインETF 流出額が過去最低に ｜ ビットコイン価格も反発 image 0 Bitcoin's price has hovered between $65,600 and $72,668 over the past 7 days. Source: CoinMarketCap

仮想通貨ウォッチャーの中には、GBTCからの資金流出の減速が始まるのではないかと再び希望を抱いている者もいる。GBTCからの資金流出は、1月のビットコインETFへの転換以来、160億ドルに達している。

「GBTCの売りは終わったのか？」と、仮想通貨専門のレビューポータル「アポロ」のトーマス・ファーラーCEOは、 4月11日の投稿 で問いかけた。

ファーラー氏はさらに、4月10日の流出額は約250BTCに相当し、週初めからの資金流出は約95%減少したと指摘した。わずか数日前の4月8日には、グレースケールは3030万ドルに相当する4288BTCの流出を経験している。

グレイスケールのビットコインETF 流出額が過去最低に ｜ ビットコイン価格も反発 image 1 Source: Thomas Fahrer

これまでで最も流出額が小さかったのは2月26日の2240万ドルだった。過去4か月間のGBTCからの平均日次流出は2億5780万ドルとなる。

フィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド（FBTC）は7630万ドルの資金流入を記録し、iシェアーズ・ビットコイン・トラスト（IBIT）は3330万ドル、ビットワイズ・ビットコインETF（BITB）は2430万ドル、ARK 21シェアーズ・ビットコインETF（ARKB）は730万ドルの資金流入があった。