EVMウォレットアドレスの見つけ方：知っておくべきすべてのこと

暗号資産の送受信を試みた際、自分のウォレットアドレスがどこにあるのか分からなくなった経験はありませんか？「0x」から始まるこの文字列は、EVM（Ethereum Virtual Machine）ウォレットアドレスと呼ばれ、オンチェーン上で行うほとんどすべての操作の鍵となります。トークンの受け取りからNFTの取引、DeFiプロトコルの利用まで、EVMアドレスはEthereumやBNB Chain、Arbitrumなど互換性のあるブロックチェーンとやり取りする際のデジタル口座番号のような役割を果たします。

とても重要であるにもかかわらず、多くの新規ユーザーはこのアドレスがどこにあるのか、どう使えばいいのか分からない場合が多いです。幸いなことに、ポイントさえ知っていれば実はとてもシンプルです。本ガイドでは、EVMウォレットアドレスとは何か、ウォレットアプリ・ブロックチェーンエクスプローラー・ハードウェアウォレットを使った探し方、さらにネットワーク間で安全に扱うためのヒントをご説明します。

EVMウォレットアドレスとは？

EVMウォレットアドレスは、EthereumやEthereum Virtual Machine上で構築された任意のブロックチェーンにおける自分のアカウントを表す固有の識別子です。42文字の文字列で常に「0x」から始まり、その後に英数字が続きます。例えば、「0x1a5FdBc891c5D4E6aD68064Ae45D43146D4F9f3a」のようになります。

これは自分の公開口座番号のようなものです。だれかがETHやトークンを送金したい時、Dappsへ接続する時、スマートコントラクトとやり取りする時に共有するアドレスです。このアドレスはウォレットのパブリックキーから生成されていて、プライベートキーやシードフレーズ（絶対に秘密にすべき）とは異なり、安全に共有できます。

EVMアドレスの便利な特徴は、すべてのEVM互換ネットワークで共通して認識されることです。つまり、Ethereum、BNB Chain、Polygon、Arbitrumなど様々なネットワークですべて同じアドレスが利用できます（ネットワークごとの残高はもちろん別管理）。この一貫性のおかげで、ユーザーは複数のアドレスを管理することなく、異なるチェーンを簡単に利用できます。

ウォレットアプリを使ってEVMウォレットアドレスを見つける方法

ほとんどのユーザーにとって、EVMウォレットアドレスを見つける最も簡単な方法はウォレットアプリやブラウザ拡張機能を利用することです。MetaMask、Trust Wallet、Bitget Walletなど、どれを使っても探し方を知っていれば簡単です。

出典：CoinGecko

MetaMaskの場合、アカウント名のすぐ下にアドレスが表示されます。クリックするだけでクリップボードにアドレスがコピーされます。

出典：Trust Wallet

Trust Walletの場合、アプリを開き、受け取りたいトークン（例：Polygon）をタップして「受け取る」を選択すると、QRコードとアドレスが表示されます。

出典：Bitget Wallet

Bitget Walletも同様で、通常は「すべてのネットワーク」表示や「受け取る」セクションの下に表示され、コピーアイコンからすぐにコピーできます。

アドレスを共有する前に、必ず正しいネットワークを選択していることを確認してください。Ethereum、BNB Chain、PolygonなどEVMネットワークではアドレスが同じでも、ネットワークが合っていないと資金は反映されません。

ブロックチェーンエクスプローラーを使ってEVMウォレットアドレスを見つける方法

ブロックチェーンエクスプローラーは、ブロックチェーンの公開検索エンジンのようなものです。EthereumではEtherscanが有名ですが、BNB ChainならBscScan、PolygonならPolygonScanなど各ネットワーク専用版もあります。これらを使えばウォレットアドレスやトークン、トランザクション履歴を検索できます。

すでにウォレットアプリでアドレスを知っていれば、それをエクスプローラーの検索欄に貼り付けるだけで、残高やトークン保有状況、過去の取引を確認できます。これにより、アドレスを正しくコピーできているか再チェックできます。トランザクションIDしかない場合は、そこから送信・受信アドレスを調べて自分のアドレスを特定することも可能です。

エクスプローラーは閲覧専用です。オンチェーンで何が起きているかを表示しますが、資金を移動することはできません。検証用途としてのみ使いましょう。

ハードウェアウォレットでのEVMウォレットアドレスの確認方法

LedgerやTrezorなどのハードウェアウォレットを使っている場合、EVMアドレスの確認には専用アプリとデバイス本体の両方が必要です。この追加ステップがハードウェアウォレットのセキュリティを高めています。

Ledgerでは、Ledger Liveアプリを開いてデバイスを接続し、Ethereumアカウントを選択して「受け取る」をクリックします。アプリ画面にアドレスが表示され、Ledgerデバイス本体にも同じアドレスが表示されます。必ず両方のアドレスが一致しているか確認してください。

Trezorの場合は、Trezor Suiteを開いてEthereumアカウントを選択し、「受け取る」タブの「アドレスを表示」を選択します。アプリにもアドレスが表示され、Trezor本体でも同じものを確認できます。必ず両方が同じか注意深く比較してください。

ハードウェア側での確認はとても重要です。こうすることで、パソコンにマルウェアがあってもアドレスが改ざんされていないと確信できます。

アドレスのコピー・共有・安全活用のポイント

EVMウォレットアドレスは公開前提で設計されていますので共有は安全です。しかし扱い方次第で大きなミスを防ぐことができます。主な注意点は以下の通りです。

● できる限りコピーボタンやQRコードを使い手入力は避けましょう。アドレスは長く大文字・小文字も区別されるため、わずかなタイプミスでも資金を失いかねません。

● 貼り付け後は必ず再確認。悪意あるプログラムがコピーしたアドレスをハッカーのものに差し替えるケースもあります。取引確定前に最初と最後の数文字を必ず再確認してください。

● プライベートキーやシードフレーズは絶対に共有しないでください。公開アドレスは安全に渡せますが、秘密鍵や復元フレーズは完全に秘密にしましょう。ウォレットアドレスの共有で、それらが必要とされることは決してありません。

● ネットワークを明確に伝えましょう。EVMチェーンではアドレスが同じでも、それぞれEthereum・BNB Chain・Polygonなどどのネットワークを使うべきか必ず伝えてください。

● 大きな金額を受け取る時は、まず少額でテスト（お試し送金）しましょう。本送金の前に確認できて安心です。

これらを守れば、よくあるミスや詐欺から自分の資産を強力に守ることができます。

よくある間違いと回避策

ウォレットアドレスの扱いでミスをするのは、経験者でも珍しくありません。代表的なエラーとその予防策をまとめます。

● 間違った種類のアドレスに送信してしまうこと。EVMアドレスは必ず「0x」で始まりますが、BitcoinやSolanaなど非EVM系ではフォーマットが異なります。互換性のないネットワークへの送金は資金の永久喪失に繋がります。

● 間違ったネットワークの利用。EVMアドレスはEthereum・BNB Chain・Polygon等で共通ですが、送信時のネットワーク選択を間違えると資金が表示されません。トランザクションの前に必ず確認しましょう。

● アドレス全体の未確認。クリップボードを乗っ取るマルウェアが、類似の（攻撃者の）アドレスにすり替えるリスクがあります。先頭・中間・末尾の数文字を比較しましょう。

● アドレスと秘密鍵（シードフレーズ）の混同。公開アドレスは共有可ですが、秘密鍵・シードは絶対非公開。どんなリクエストでも絶対に入力・送信しないでください。

● 未検証の情報源を信用。詐欺師が似たアドレスやENSをネット上に掲載することがあります。信頼できる連絡先、正規ウォレットアプリやQRコードのみを使用しましょう。

これらを数秒確認するだけで、ブロックチェーントランザクション送信後は取り消し不可能な深刻ミスを未然に防げます。

まとめ

EVMウォレットアドレスの確認は、すべての暗号資産ユーザーが最初に身につけるべきスキルの一つです。「0x」から始まるこのシンプルな文字列がEthereumや他EVM互換チェーンへの扉であり、トークンの受け取り、Dapps参加、Web3の幅広い世界と繋がります。

モバイルウォレット・エクスプローラー・ハードウェアウォレット、どれを使っても手順は簡単です。最も大事なのは、そのアドレスをいかに丁寧に扱うか。必ず念入りに確認し、正しいネットワークを伝え、アドレスは共有しても秘密鍵は絶対非公開。これらを守れば、さまざまなネットワークで安心・自信を持ってEVMウォレットアドレスを利用できるでしょう。

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免責事項：本記事で述べられた見解は情報提供のみを目的としています。本記事は、言及された製品・サービスに対する推奨、または投資・金融・取引アドバイスを意味するものではありません。金銭的な判断の前には、必ず専門家へご相談ください。